クレジットカード審査の流れがわかったところで、このコーナーでは審査の対象となる項目について個別に解説します。クレジットカード申込書に記載されていることはほとんどすべて審査の参考にされます。年収や勤務先などは週別府を判断する情報となりますが、氏名や生年月日、住所などの基本情報も過去の利用状況と照合するために個人を特定する重要な個人情報です。

基本属性

 氏名・生年月日・住所・電話番号などは基本属性として、個人を特定する重要な個人情報です。クレジットカード審査では過去の利用状況が重要な判断材料になります。そのためには申込者の利用状況を正確に把握する必要があるのです。同姓同名など紛らわしい情報もあるため、個人を特定する作業は慎重に行われます。
 基本的には氏名・生年月日・住所によって申込者と過去の利用者の情報を一致させ、申込者の利用であるかどうかを判断します。しかし、生年月日以外は変更となる可能性もあり、住所も住所コードに変換して一部だけで一致させているため氏名・生年月日・住所以外も参考にして個人を特定する必要があります。そのため電話番号や口座番号なども考慮して個人を特定することになります。
 電話番号は個人の特定だけではなく連絡方法としても重要な要素です。固定電話の方が審査上有利といわれていますが、ゴールドカードなどの審査では携帯電話は明らかに不利となりますが、一般カードであれば連絡可能であればいいので携帯電話でも問題はありません。しかし、どちらもない場合には一般カードであっても審査を通過することは難しくなります。

居住形態・居住年数

 居住形態は自分の住んでいる家が自己所有化賃貸かという区別ですが、かなり細かく分けられています。自己所有、家族所有、アパート、賃貸マンション、社宅・寮、公営住宅といった選択肢があります。自己所有であっても住宅ローンがあることも多いので、家族所有以外は家賃などの居住費がかかることになります。
 しかし、クレジットカード会社では居住費がかかるかどうかよりも、安定性を重視します。自己所有の方が賃貸よりも居住が安定していると判断するのです。また、賃貸の中でも社宅の場合はそれなりの企業に勤務しているという判断ができますが、所得制限のある公営住宅の場合は収入に不安があるという判断がされます。
 居住年数はもっとも安定性を示しているので長いほど審査には有利となります。最低でも1年程度の居住年数がなければ審査を通過するのは難しくなります。

勤務先・勤務形態・勤続年数

 勤務内容は支払い能力を判断する上で重要な項目です。年収も重要ですが裏付がないため、ある程度裏付が取れる勤務内容の方が重要です。勤務内容にも安定性が求められるので、正社員で勤続年数が長いほど審査は通過しやすくなります。パート・アルバイト・派遣社員などは正社員に比べると安定性に欠けますが、クレジットカードを選べばこういった勤務形態でも十分にクレジットカード審査は通過します。ひとつの目安としてはクレジットカードの利用枠を確認することです。クレジットカードの利用枠が10万円~70万円というように最低限度が10万円となっているクレジットカードを選べば、パートでも審査を通過する可能性は高くなります。逆に最低が30万円の場合はほとんど却下されると思って間違いありません。もちろん他の要素も重要なので、勤続年数や居住年数は1年以上で年収も150万円から、できれば200万円以上であればクレジットカードによっては審査を通過する可能性は高くなります。
 給与所得者がクレジットカード会社としてももっとも収入の判断がしやすいので、審査を通過しやすくなりますが、自営業などは営業の実態を把握しにくいため、給与所得者に比べるとやや厳しい見方がされることが多いようです。給与所得者が勤続1年で審査を通過する場合では自営業者は3年は必要といった具合です。
 逆に農家などは自己所有の不動産を持っているので安定性も高いという評価となります。しかし、評価が高いといってもアパート住まいで農業と記載しても信憑性はありません。実際にあった申し込みですが20代でアパート住まいで農業2年といった内容のものがありました。実家は農家かもしれませんが、それは農業の手伝いであって生活費を得る仕事ではないと判断されます。

年収

 年収は収入をもっとも明確に表しますが、所得証明を添付するわけではないので裏付けるものがありません。そのためクレジットカード審査では思ったほど重要視されません。しかし、最低限度の年収がなければ却下対象にもなるので、年収の記載は不利にならないようにしましょう。既存のクレジットカードで入会条件に年収が記載されている中で、もっとも低いのはシティクリアカードではないでしょうか。150万円以上の年収であれば申し込みが可能です。これを基準に考えると年収は200万円以上あれば一般カードでも審査の対象にはなると思われます。
 年収は収入であって所得ではないことに注意が必要です。つまり給与所所得者であれば手取り金額ではなく給与明細の支給金額で計算します。源泉徴収票の収入金額が年収となるのです。もちろんボーナスも含めて計算するので、間違えて手取りで計算すると不利になります。
 自営業であれば所得金額は各種の控除などが差し引かれるのでかなり低くなります。収入から必要経費を差し引いた金額で記載した方がいいでしょう。減価償却費や専従者控除などは実際にかかる経費ではないので収入に含めてもかまいません。

クレジットヒストリー

 クレジットヒストリーはクレジットカード申込書に記載するものではなく、クレジットカード会社が審査する中で調査する過去の利用状況のことをいいます。クレジットカード申込書にも他社の利用状況を記載する欄がありますが、未記入であっても個人信用情報機関の情報によりクレジットカード会社では正確に残高までわかります。未記入だと利用を隠していると思われて不利になるのでなるべく正確に記入しましょう。
 審査項目の中ではクレジットヒストリーがもっとも重要であると考えていいでしょう。他の項目が多少弱くても利用状況がよければ審査を通過するケースはよくあります。クレジットヒストリーは実際の支払状況が確実にわかる生きた情報だからです。逆に支払状況が悪ければどんなに属性がよくても審査を通過することはありません。医師や公務員、一部上場企業に勤務していても支払遅延があれば却下されます。
 支払遅延やクレジットの事故情報などはネガ情報と呼ばれ、審査には不利な情報となります。ネガ情報はクレジットカード会社の社に情報としても保存されていますが、加盟する個人信用情報機関にも提供されすべてのクレジットカード会社が共有しています。正常に支払っている情報はポジ情報と呼ばれ、審査には有利になりますが、残高が多すぎたり融資やキャッシング利用が多すぎたりした場合は逆に不利な情報ともなります。
 他にもクレジットカードやクレジットの申込情報も個人信用情報機関によって提供されます。短期間に複数のクレジットカード申し込みが集中している場合などは審査で却下されることもあります。

 初めてクレジットカードを申込むときはクレジットヒストリーがないこともあります。特に新入社員などはクレジットヒストリーがないのが普通です。しかし、意図的にクレジットヒストリーを作ることも可能です。ショッピングクレジットは親の保証人があれば未成年(18歳以上)でも利用できるので、何件か利用してきちんと支払いすれば審査に有利なクレジットヒストリーとなります。